結論として断言します。
左官屋は底辺ではありません!
きちんと働けば、生涯年収は中小企業変わりません。。
ただし、けっして楽な仕事ではありません。
もしあなたが左官職人に興味があるなら記事を読んでみてください。
左官についての基礎知識が身につくことでしょう。
現役50代の左官職人、大手ゼネコン1級職長、一級左官技能士、基幹技能士

✅左官とは何か?左官の基礎知識
✅左官職人の様々な職種紹介
✅左官屋の収入・給料形態
左官の基礎知識
— 左官屋おやじ🔰2年目@50代職人ブロガー (@sakanyaoyaji) December 27, 2024
左官の仕事内容の説明
左官工事とは、土やモルタル、プラスタ、漆喰などの壁材を、主にコテといわれる道具を使って塗り上げる仕事です。
伝統的な技術ですが、現代建築にも欠かせないスキルなのです。

床の仕上げや壁の仕上げを材料を使って施工する仕事です。
建物の内壁は、ペンキが塗れるようにするペンキ下地。
クロスが貼れるようにするクロス下地。
珪藻土で塗る珪藻土壁。聚楽や漆喰を塗ることもあります。
外部の壁は、タイルを貼れるようにするタイル下地。
吹付塗装をできるようにする吹付下地。
内外部共通でコンクリート打ち放し仕上げ。

床のレベルや水勾配を左官材で揃える床工事。
床のコンクリート仕上げなど他にもたくさん仕事があります。
テナントや戸建ての飾り壁でよく使われるジョリッパトなども左官仕事です。

左官の材料の特徴は、水を使うことです。【ジョリッパトは除く】

土壁と呼ばれる仕事も左官の仕事だよ。
伝統的な工法ですが、現在はお寺やお城や蔵くらいでしか見かけないレアな技術です。


しかし、現在は土やモルタル、プラスタ、漆喰などの仕事は激減しています。
現在は、補修材と呼ばれるセメント系薄塗材【塗り厚0~5ミリ】
厚塗り用の軽量モルタルや、#300と呼ばれる化学繊維入り軽量モルタル、厚塗り用補修材を使う仕事が多いです。
左官材は、セメント系の材料が主流です。
水と混ぜて材料を練ります。
そして、水分が蒸発することで硬化して強度出ます。。
強度をだすのに乾燥期間が必要になります。
そのことが工期的にネックになっています。
乾燥期間が足りずに防水や塗装【水の蒸発を阻害する材料】を施工すると剥離する可能性があります。
季節により材料の乾燥状態は変化します。
左官職人は、技能取得に10年以上かかるといわれてます。
しかし、近年は「床レベラー」(自動平滑性がある)や「メガモルやドカモル」(速乾性のある厚塗りできる材料)など新建材の登場でモルタルでの施工と比べて簡単になりつつあります。
左官屋の職種紹介
野丁場と町場の左官屋のほかに、特定分野の専門家がいます。
- 土間屋さん・・・コンクリートやモルタルで施工する土間工事のスペシャリスト。
- レベラー屋さん・・床レベラーと呼ばれる水みたいな材料で床を仕上げる専門業者。左官が施工することも多い。
- テナント専門の左官屋さん・・・お店の装飾を鏝仕上げ行うスペシャリスト。珪藻土やジョリッパトがおおいです。
- 耐火補修屋さん・・・耐火材を鏝塗りするスペシャリスト。




野丁場と町場の左官屋さんのちがい
野丁場、町場というのは、工事現場の種類のをさす言葉で、規模の大きさによって言い方が変わります。
野丁場は、公共工事や大規模工事を行うゼネコンが扱う現場のことを指します。
民間のマンションやショッピングモール、町の再開発、大型ビルの建設なども野丁場と言われます。
町場というのは、主に住宅工事などを指します。
一般的な個人のお客様の新築住宅や、住宅リフォーム工事などを言います。
一般の方が見ている職人というのは、町場の職人ということになります。



土壁と呼ばれる仕事も左官仕事だよ。
伝統的な工法ですが、現在はお寺やお城や蔵に使われているくらいしかないのです。




その他のコテを使う仕事
内装工事でボードをGL材で貼るGL屋さん。



このGL材は、水に弱いけど火に強い材料だよ。
時間で固まる素材で、セメント系と混ぜてはいけません。
このGL材は、石膏系の材料でセメント系とは別物です。
戸建で庭廻りの仕事をする外構屋さん。
タイルを貼るタイル屋さん。町場では、左官屋が貼ることが多い。
塗床専門の塗床屋さん。
通線や通管ようの穴埋めをする電気屋さん・設備屋さん。
コテを使えるようになると左官以外でも役立ちます。
左官屋の平均単価・給料形態
左官屋の平均年収はどのくらいだ思いますか?
厚生労働省の令和3年賃金構造基本統計調査によると、左官職人の平均年収は、43.8歳で432万円とのこと。2022/12/05 Googleより
しかし、これはあくまで平均です。
都市部と地方の左官単価には差があります。
最高値の東京は、532万円、最安値の沖縄県は304万円と差が大きいのが現実です。
また、野丁場と町場では常用単価【一日の労働単価】にも差があります。
大手ゼネコン【平均441万円】
中小ゼネコン【平均365万円】
工務店【平均331万円】
このように仕事先により差がでます。
また、独立開業するかしないかで差がでます。平均年収.jpより参照
独立左官屋の年収とは? 左官屋の年収は雇われ400~450万円前後のことが多いです。
しかし、一人親方の場合は年商500万円から600万円前後の人が多いです。2022/05/30Googleより



月給制か日給月給かで稼ぎは変わります。
稼ぎたいなら独立開業して人を使うか、たくさん働いて稼ぐか、職長などで実績を積んで手当をもらうか、副業するかですよ。
忙しい左官仲間の手伝いで稼ぐなど技術があれば稼げます。
職人の単価は、会社からの信用で決まります。
腕前や技術だけでなく、責任感や勤勉性も加わって決まります。
稼げるか、稼げないかは本人の腕前とやる気次第なのです。



おやじは50代ですが、年収は500~600万円近く稼いでいます。
(たまに、町場の先輩のお手伝いもしています。)
ただし、交通費や道具代は、自己負担であり
有給も退職金もありません。
個人的に左官職人は底辺ではないと考えます。





年配になるにつれ、体力は落ちます。
左官は、力より技の割合が大きいので長く働けることも魅力でしょう。
引退は本人のやる気と体力次第です。
70代の職人も珍しくありません。
年金に頼らずに生活できるとも言えます。
他職との比較



平均年収.jpによると日本の平均273~360万円です。
しかし、最多人数の中央値こそ本当の平均所得といえます。
中央値は年収273~360万円です。
ちなみに、30代の中央値は女性290~340万円、
男性340~390万円です。
平均的なサラリーマンの生涯年収と比較しても遜色ない収入だと言えるでしょう。
より高収入を目指すなら、職長をやりましょう。
職長手当をもらえば年収が25~35万円はあがります。
さらに独立開業をすればある意味、「青天井」で稼ぐことができます。



見習いのうちは、給料安いし、先輩は厳しい、体が慣れるまで辛いだろう。
5~10年真面目に働けば、自然と覚えてくるものだよ。
一度技術を習得すれば意外と楽な仕事だと思うよ。
一番大変なのは、人間関係の方だよ💦
労働条件の違い
職人とサラリーマンの給料体系は異なります。
これは、昔から職人がフリーランスのような存在だったことも関係します。
昔の職人は、受け取りと呼ばれる請負仕事が多かったのです。
今でも、左官道具は自分持ちです。
(ミキサー、ネコ、マゼラー、サンダーなどの電動工具は会社持ちです)
職人は、より良い仕事や条件の良い仕事を求めて会社を渡り歩くことがよくあることでした。
今の時代でも、仕事が切れたり、単価が下がると移動する職人は多いです。
道具は、左官職人の財産なのです。



ちなみに、ネコとは一輪車のことだよ。
ミキサー、マゼラーは、材料を作るために混ぜ込むための回転工具だよ。
サンダーは、凹凸を削るための電動工具だよ。
日給月給制がほとんどの職人ですが、近年は月給制の会社も増えています。
月給制の場合は、額面的には30~40万円のところが多いです。
賃金は、需要と供給で決まるので将来的には上がる可能性も大きいでしょう。
左官の将来性
近年になって、左官職人のつくる自然素材の壁は、その価値が見直される動きが強まっています。
工場で大量生産されたクロスなどの内装は、手軽で安いぶん、どうしても画一的になりがちであり、日々多様化していく消費者ニーズに対応することは困難です。
さらに、ホルムアルデヒドをはじめとした、内装や接着剤に含まれる化学製品由来の健康被害、いわゆる「シックハウス症候群」も、メディアでひんぱんに取りあげられています。
多少コストと時間をかけても、職人の手によるあたたかみのある内装にしたい、健康によい自然素材を使った内装にしたいという消費者は、年々増加傾向にあります。
また、漆喰(しっくい)や珪藻土、シラス(火山噴出物)、炭などの自然素材は、素材自体に湿度調節効果や消臭効果、抗菌効果があることがわかり、機能面での価値も再評価されています。
昨今は、一般的な洋室にも、左官職人の塗り壁が取り入れられる事例が増えており、まだまだ左官の需要は根強いといえます。
長い時を経ても生き残ってきた左官技術には、時代に左右されない不変の価値があり、腕の良い左官職人の将来は明るいでしょう。
今後の左官職人の仕事は、増改築やリフォーム、修繕など、中古住宅の仕事が増えていく見通しです。
人口減少によって、日本の新築住宅需要は徐々に落ち込んでいくことが予測されていますが、その一方では、長年住んだ愛着のある家をリフォームして住み続けたいという人が増えています。
そうしたクライアントは、金銭的なメリットよりも、自身のこだわりや機能性、デザイン面を重視するケースが多いため、中古住宅の仕事は新築住宅よりもむしろ左官職人向きといえるかもしれません。
さまざまな素材を扱えるよう、積極的に新しい知識や技術を吸収し、職人としての腕前を磨き続けていけば、独自の強みを生かして活躍し続けられるでしょう。
また、タイルや屋根の貼付、スプレーによる吹付、型枠づくり、外構施工など、ほかの職種の技術を身につけて、「多能工」として活躍の場を広げる道も考えられます。
左官という非常に高度な技術を身につけられる器用さがあれば、ほかの職人の技術をマスターすることも、それほど難しくはないでしょう。
https://careergarden.jp/キャリアガーデンより抜粋
この引用に書かれている通り、左官仕事はなくなることはないと考えられています。
そして、AIやロボットには仕事を奪われないスキル職が左官なのです。


よくある質問(FAQ)
まとめ
「左官仕事」は、スキルの習得が困難な技術職です。
年収も平均賃金よりも稼げます。
独立開業して社長にもなりやすい職業と言えます。
しかし、決して楽な仕事ではありません。
それでも技術を磨けば、他の職種への挑戦も可能。
将来性もバッチリです。
ものづくりが好きで、体を動かすことが好きなあなたなら、左官は、きっと天職です。
さあ、一緒に日本の伝統を未来へ繋ぎませんか?
この記事が、あなたに左官にたいする興味を持つきっかけになることを願っています。










コメント
コメント一覧 (1件)
大変参考になりました。ありがとうございます。