「左官職人はカッコいい。」なんて思っていませんか?
正直言って『楽な仕事』だと思って入ると100%後悔します💦
それでもおやじがこの仕事をあなたに勧めるのには、
サラリーマンには味わえない『5つの極上のメリット』があるからです。
- 左官スキルと知識があれば、会社を変えても収入が変わらない
→転職(会社を移る)がしやすい+他の職業(現場監督やリフォーム営業や他の建築職)でも左官知識があると優遇される - スキルを習得できれば、独立して自由に稼げる
→独立して持ちビルを持つほど成功した人もいる - 段取りから仕上げまで自分なりの工夫ができる(自由度が高い)
→ものつくりの楽しさがある - 長期間、同じ場所で同じ仕事をすることはない
→マンネリ化で飽きることは少ない - AIやロボットに仕事を奪われにくい。
→長期にわたり働ける

2030年ごろには、誰でもできる単純な仕事はAI搭載のロボットに仕事を奪われると言われてます。
しかし、機械が苦手な水とホコリの多い左官仕事にはロボットは不向きと言われてます。
精密機械にとって、左官現場の『湿気』と『粉塵』は天敵だ。
センサーが誤作動するし、錆びる。だからこそ、アナログな人間の感覚と手仕事は、100年先も高級品として残るのです。
さらに言うと、手先の細かい力加減やこての使い方は、かなりの精密さを求められるのでコスパの面でも簡単には参入してこれません。
まずは「覚悟」の話をしよう。左官職人のリアルな「辛さ」



正直言って、健康である程度の体力のない人はおすすめしません。
30歳を超えてのスタートは、正直体力的にキツイのが本音です。
しかし、スポーツ経験者や、本気で人生変える覚悟があるなら話は別です。
その理由をこれからお話します。
逃げ場のない「自然との戦い」(暑さ・寒さ・天候)


夏は35℃を超える殺人的な暑さの中で仕事をしなくてはなりません💦
熱中症対策として空調服は手放せません💦
冬は、北風の寒さに耐えながら仕事をしなくてはなりません💦
当然のこと台風やゲリラ豪雨の影響も受けます。



基本的に暑さ寒さに耐えながら働く仕事だと理解してください。
内部作業のときは、暑さ寒さも幾分和らぎます。
身体が資本であることのリスク





どんな仕事でも体が資本なことには変わりませんが、肉体労働者はとくにその傾向が強いです。
左官仕事は、セメント系の粉末を使うことが多いため「手荒れ・肌荒れ」はしやすいです。
また、腰やひざなど痛めやすいのも事実です。
また、ケガや事故の可能性もサラリーマンと比べたら多いと言わざるをえません。
下積み時代の「もどかしさ」





「見て盗め」と言われる職人の世界は手取り足取り教えてくれません💦
おやじの時代よりは、今は優しくなったと言われています。
昔は、一人前になるのに「10年かかる」と言われてました。
しかし、施工方法や材料の進化により5年くらいでかなりの仕事はできるようになります。
時代とともに進化する建材、新しく生まれる仕事、左官職人は一生勉強だといわれてます。
この仕事の手順やコツを覚えて、なおかつ思い通りに塗れるまでには時間と経験を積まねばなりません💦
先輩職人によって教え方も違ったり、ゼネコンや設計事務所により基準が違ったりするので最初は混乱するかもしれません。
だからこそ、マニュアル化も難しく経験値が財産になるのです。
そして、一番めんどくさいのは「人間関係」です💦
しかし、それはどの仕事でも同じだと思ってます。
それでも辞められない。苦労を上回る「左官の5つのメリット」
①【資産】「技術」は誰にも奪われない一生の財産


一度身に着けた知識や経験の結晶としてのスキルは、一生の財産です。
特に、「左官1級技能士」など持っていればたいていのところで優遇されます。



左官スキルと知識があれば、会社を変えても収入はあまり変わりません。
世間一般の相場のお給料はもらえます。
会社を変える時のハードルが低いことも左官職人の魅力です。
②【報酬】スキルを習得できれば、独立して自由に稼げる



学歴関係なし! 腕一本で収入を青天井に伸ばせるのはこの業界ならではです。
しかし、それは独立して親方になったらの話です。
会社に雇われて働く方が、気楽で安定します。
しかし、『大きく稼いでやりたい』とか、『自分の好きな仕事をしたい』とか
『社長になりたい』とか夢のある人生を送りたい人は独立開業を目指すべきです。
苦労も多いですが、やりがいと夢はあります。
③【成果】自分が仕上げた建物が、地図と歴史に残る



段取りから仕上げまで自分なりの工夫ができる(自由度が高い)のも魅力のひとつです。
『ディズニーランド』
『国際展示場』
『葛西の臨海水族園』
『 au・ソフトバンク・NTTそれぞれの情報センター』など今まで左官工事で携わってきました。
息子に自慢がてらに話せるのもうれしいです。
ものつくりの喜びは確かにあります。
町場のジョリパット仕上げなどカッコよく仕上がると気持ちがいいものですよ。


④【精神】マンネリ化で飽きることは少ない
毎日同じ場所で、同じメンバーで、同じ作業・・・・
人生の半分近い時間を単調で退屈な仕事をするのはつらくありませんか?
建設現場は、担当の監督さんも建築物も1つの現場だけで変わります。
半年から1年くらいでコロコロ変わる環境、そして仕事も現場ごとにやり方も違ったりします。
おまけに、左官仕事は種類も豊富で、材料も多種多様です。
毎日の仕事も、似たような作業でも天候や他業者との調整などで変化するので飽きることは少ないでしょう。



現場が終わればリセット。
社内政治や無意味な会議に悩まされない。
それも魅力の1つだと言えます。
⑤【希少性】AIやロボットに仕事をうばわれにくい。





漆喰や珪藻土など、手仕事の「ゆらぎ」は機械には出せません。
これからの時代、むしろ価値が上がると言われてます。
精密作業なうえに、マルチタスク、おまけに水とホコリという機械には合わない作業環境が
AIやロボットには不向きといわれてます。
AIの普及により、この先多くの職業が奪われると言われています。
誰にでも簡単にできる仕事は、AIやロボットに取って代わられるのは時間の問題です。
だからこそ、希少スキルに価値が生まれてくるのです。
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ぶっちゃけ稼げるのか? 年収とキャリアの現実
左官の年収は、働き方や経験によって大きく異なりますが、平均して約450万円前後です。
ただし、経験豊富な職人や独立した一人親方の場合、年収1,000万円以上を稼ぐことも可能です。



1日あたりの日給は、東京都内と地方ではかなり差があります。
また、交通費や道具代は自己負担な会社もあり会社によって差があります。
左官職人の日当は、エリアによって想像以上に差があります。
たとえば東京都内では、熟練者であれば日当2万円前後という声も聞かれますが、同じ内容でも地方都市では1万2000円前後というのが一般的。
これは単に物価の違いだけでなく、建築需要の規模や人手不足の度合いにも左右されます。
見習いから一人前の職人になるまでの「給料推移」の目安



近年は、月給制の会社が増えています。
仕事を覚えるまでは、あまり稼げないのも事実です。
都市部の給与水準
東京都内での見習い1年目の給与相場は、月給18万円から22万円程度となっています。技能の習得状況や現場での実践力に応じて、昇給のチャンスがあります。
残業手当や現場手当なども含めると、年収にして250万円から300万円程度となることが一般的です。
地方圏の給与体系地方都市では、見習い1年目の月給は15万円から18万円程度が一般的です。
また、地方では住宅手当や家族手当などの付加的な待遇が充実している場合も多くみられます。はたらく職人さんコラムより引用
日給の場合は、8,000~13,000円と差があります。
これは、交通費や保険、道具などの扱いの差によるので細かく確認してください。
また、物価上昇に伴い賃金も上昇傾向にあります。



このあたりから、仕事のできる人と覚えの遅い人では
徐々に差がついてきます。
道具の扱いや仕上げの精度が一定レベルに達してくると、徐々に評価されるようになります。
たとえば3〜5年程度の経験者で、現場を任されるレベルに達すれば、日当は1万4000円〜1万8000円ほどに上がることもあります。
ここでは、仕上げのスピードや品質だけでなく、現場の段取りや他職との調整力なども評価対象になります。



景気により仕事の変動はあります。
日当は、平均的に16,000~20,000円くらいです。
国の調査では42.6歳で461万、ということですが、
世代別に見ると35〜49歳までが500万円以上の年収を得ています。
50〜54歳では487万円、55〜59歳ではほぼ500万円と言える493万円と、ベテランになっても高い収入を得られるのが左官の特徴とも言えます。
株式会社武蔵組公式ページ
年収は、本人の労働意欲や景気に左右されます。
また、職長をすると職長手当を出す会社も多いです。



ちなみに、おやじは年間310人工は働いていました。
夜勤は、1.5~2倍稼げるので昼夜連続で働きました。
- 平均的な目安は400万~600万
- 売上として700万~800万、あるいは1000万以上を稼ぐ人もいる



1人親方で稼ぐよりも、人を雇ってチームで稼ぐ方が売り上げも大きくなります。
しかし、そのぶん会社経営については学ばなくてはなりません。
ちなみに、引用に使っていた「株式会社武蔵組」の社長はおやじの知り合いです。
彼は、10年ほど職人と職長をして独立開業しました。
後輩や仲間を社員にして会社運営に成功した人の1人です。
左官オヤジが思う「この仕事に向いている人」の共通点
| 職人向きな人 | 職人に向かない人 |
|---|---|
| ⭕身体を動かして汗をかくことが好きな人 ⭕モノづくりが好きな人 ⭕「器用な人」よりも「粘り強い人」 | ❌楽して簡単に稼ぎたい人 ❌心身ともに病弱な人 ❌労働が嫌いな人 |



個人的な意見ですが、職人向きな人と職長向きな人には差があります。
独立開業を目指すなら、職長ができないと厳しいと思います。
【まとめ】迷っているなら、一度「現場」の空気を吸いに行こう



建設現場は、独特の雰囲気があって怖いと思っていませんか?
確かに、大きな音もするし、ガラの悪い人もたまにいるので気持ちはわかります。
しかし、自分の好きに働ける労働タイプは、慣れると単調作業の工場勤務やノルマの多い営業職よりも気楽で楽しい仕事だと感じることでしょう。
まずは、アルバイトとして仮に数日働かせて欲しいと電話してみてください。
求人を出している左官屋ならきっとOKしてくれるでしょう。
最初のハードルを越えられたなら、きっと別世界が見られることでしょう。









コメント
コメント一覧 (2件)
いつもプロフ読ませて頂いて居ます。職業も違うので凄く成る程と思います。大変な事や初めて知る事が、勉強に成りますね。感動的です。又読ませて下さいね。宜しくお願い致します🥰
いつも、読んでくれて感謝です。
コメントまでくれて本当にありがとう。
モチベーションアップの活性剤になってます。
また、役に立つ様な記事を書きたいと思ってます。
ぜひ、また読みに来て下さい。